就労支援事業は国や自治体からの援助を受けられます。
それゆえ、安定経営が比較的容易ではあるものの、事業運営に絶対はありません。
実際にやむなく施設閉鎖を迫られる事例が増えているのです。
では、就労支援閉鎖の事由には、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。
この記事では、就労支援施設が閉鎖に追い込まれる要因と閉鎖を回避するための対策について説明していきます。
物価や人件費の急上昇
就労支援施設は国からの給付金が得られるとはいえども、物価や人件費の急上昇の問題は無視できません。
国家財政が悪化している現状では、報酬単価の見直しを迫られるケースもあります。
それにより、施設全体の収益が低下すれば、収支がマイナスに落ち込むこともあり得るのです。
就労支援事業は大きく儲けることが難しい反面、経営が不安定になりにくい利があります。
しかし、それでも物価や人件費の上昇が想像を超えるレベルになると、施設運営が困難になるケースはあり、それによって施設閉鎖を余儀なくされる事例が実際に発生しています。
支援人員の問題
就労支援事業を継続したくても、支援人員を十分に確保できなければ、利用者に安定的な支援ができません。
国から十分な援助があっても、ヒトという人的資産がなければ事業継続は不可能です。
少ない人員で無理に運営を続ければ、利用者に対して十分なサービスを提供できません。
そうなれば、利用者が一般企業に就職できなくなるだけでなく、就労支援事業所で就労することも困難になるでしょう。
人員不足はサービスの低下を招き、その結果として施設閉鎖が困難になる事例が認められています。
参考サイト
就労支援A型事業所が閉鎖する原因とは?倒産しないための方法も徹底解説 – 介舟ファミリー – 介護ソフト・障害者福祉ソフト
利用者減少の問題
国からの援助を受け、さらに十分な人員を確保できても、肝心の利用者が少なければ事業は成立しません。
すべての障害者が働く意志を持っているわけではなく、またコロナの影響によって感染を恐れるあまり、就労を避けている障害者もいます。
ほかにも、就労支援施設の利用に対して、ネガティブな印象を抱く障害者もおり、利用を避ける問題も無視できません。
就労支援事業は介護事業に近く、福祉サービスとしての一面が強くあります。
そのため、営利性は乏しいものの、それでも収支がマイナスにならない程度の収益は確保しなければいけません。
収支のマイナスが長期化するようであれば、否応なしに施設閉鎖を迫られるケースもあるでしょう。
施設を閉鎖させないために
就労支援施設が十分な工夫と努力をしても、閉鎖を避けられないケースはあります。
そこで大切になるのが、地域全体で施設を後押しすることです。
社会全体が障害者に対する理解を深めることができれば、施設への支援を拡大できるでしょう。
たとえば、企業が積極的に就労支援施設と連携し、事業提携を通じて利用者に就労機会を与えることができれば、結果的に利用者の満足度がアップします。
複数の企業と提携できれば、業種の幅も広げられるでしょう。
その結果、利用者の適性にマッチした仕事を確保することにつながります。
利用者一人ひとりの満足度が上がれば、施設の評判は良くなり、さらに利用者を呼び寄せるという好循環が期待できるのです。
まとめ
就労支援は経営を安定させやすい事業ですが、複数の悪条件が重なれば、閉鎖に追い込まれるケースがあります。
施設閉鎖を回避するためには、充分な支援人員の確保、利用者の増加、地域社会からのサポートなどが必要です。
物価や人件費を抑えつつ、利用者が不満を感じないレベルのサービスを模索し、提供し続けることが重要です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
