障害者のうち、就業できず在宅している人の割合は42%ほど。
働きたくても働けない障害者は多く、こうした現実が彼らの機会損失につながっています。
さらに、長い目で見れば国益の減少を招いているのです。
そこで今、障害者への就労支援加速の動きが拡大しています。
この記事では、就労支援の現状と課題について解説していきます。
日本の障害者就労の現実
日本における障害者の総数は1,165万人ほど。
これは日本の総人口の約9.3%になります。
これに対して、WHOが推定する割合は約16%で、9.3%を上回っています。
両者の数値に隔たりがあるのは、障害者だと認識されていない隠れ障害者が一定数いるためです。
このように、私たちにとって、障害者は極めて身近な存在だと言えます。
また、障害者のうち18歳~64歳の在宅者数は487万人。
障害者の就業を促進させることは、彼ら自身の生活の質を向上させるとともに、国家の税収を増やすことにもつながります。
それがひいては国民全員が享受する公共サービスの拡大にもつながるのです。
参考サイト
障害者の総数から見えてくること
障害者の総数は人口比率で約9.3%。
この利率を聞いた多くの方は、障害者数の多さに驚きます。
障害者就労を促進するためには、就労支援の現状と課題を再認識しなくてはいけません。
障害者の中には、働きたくても働けないという方が非常に多いのです。
また、実際に働いても、仕事についていけずにすぐに辞める人も少なくありません。
その結果、自己肯定感と自信が喪失し、ますます就労が難しくなってしまうのです。
社会生活を構築するうえで、会社という基盤はなくてはならないものでしょう。
人々は働くことによって社会とのつながりを持ち、そして収入を得て経済基盤を構築するのです。
障害者の健全な社会生活を実現するためにも、就労支援の拡大が欠かせないのです。
障害福祉サービス利用者の内訳は
日本には障害者を支援するサービスとして、就労支援制度が用意されています。
令和6年度における障害福祉サービスの内訳は、就労移行支援が約3.6万人、就労継続支援A型が約9万人、就労継続支援B型が約35.3万人です。
特別支援学校を卒業し、大学・専修学校などに進学する人はごく一部で、大半の障害者は就職または障害福祉サービスを利用しています。
障害福祉サービスで就労支援を受けて就職に備える障害者においても、移行率は決して高くはありません。
最も移行率の高い就労移行支援でも50%ほどで、これが就労継続支援A型だと20%台、さらに就労継続支援B型だと10%台という低い数値になります。
一般就労への移行率をいかに高めていくか
就労支援を利用する障害者は、一般就労への移行が思うように進んでいないという現状と課題があります。
この問題を解決するためには、大前提として就労支援の質向上が必須です。
就労支援の質は、施設によって大きく異なります。
施設側は運営費を削減するべく、支援サービスを縮小するという安易な手法に出てしまうケースも少なくありません。
しかし、就労支援は福祉やボランティアに近い性質があり、運営者が営利第一主義に陥ると、それに比例して支援の質が低下します。
その結果として、就労支援施設の利用者が十分な就業スキルを身につけられず、移行後の早期離職につながる問題が指摘されているのです。
この問題を解決するためには、施設側が支援の質向上に積極的になる必要があります。
まとめ
現状において、すべての障害者に十分な就労支援は行われていません。
その結果、就職できず在宅者を急増させ、また彼ら自身の社会生活の質をも下げているのです。
この問題を解決するには、就労支援への定着率、そして一般就労への移行率を高くする工夫が求められます。
そのためにはまず、就労支援施設の支援拡大が何よりも急務です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
